上京して約1年間悩まされた喘息の発作でしたが、いろいろと悩んだ末に導入した空気清浄機によって、ほとんど収まりました。(空気清浄機を切るといまだに再発する)

喘息で同じように苦しい思いをしている方へ、結局何が悪かったか、どういう考えでどんな空気清浄機を導入するに至ったかを医学知識の無い素人の考えを含みますが、体験記として書き記しておきます



喘息が悪化した経緯


時系列
03月・上京
・軽い風邪?
04月・風邪の症状が治まった後も咳だけ残る
05月・四六時中の咳
・朝晩に特に激しい喘息発作
06月・咳の症状続く
・脇腹に激しい痛み
    ・肋骨にひび
・やっと病院へ
    ・喘息の発作を抑える薬を処方される
...・2か月に一度薬の処方してもらいに病院へ
・薬がなくなるたび喘息発作を繰り返す
・根本的な原因を断つことを考えはじめる
01月・空気清浄機購入検討&導入
02月・喘息発作の症状が収まる

始めは風邪による後遺症だと思っていたのですが、都心部へ出てきたことによる空気の変化を含め急激な環境の変化が喘息の発作を引き起こしていたようです。

幼いころはホコリをたてるなどすると、小児喘息の症状を引き起こしていたことはあったものの、成長に伴い喘息の発作が出ることはなくなっていたので、まさか10年以上経過して大人になってから再発するとは思ってもいませんでした。

環境の変化だけであれば、半年くらいで体が適用するのかなとも思ったのですが、喘息だけはそうはいかなかったようです。

咳の悪化および長期化で肋骨にひびが入るまで放置していた人間の言えることではないですが、早めの対処をお勧めします。


空気清浄機探しの旅


病院で簡易的な吸入薬と飲み薬を処方してもらっていた
のですが、薬を飲んでいる時にしか咳が治まらない状態が半年近く続いていました。

薬を処方してもらうのもタダではないですし、このままずっと薬を飲み続けるのも嫌なので、いよいよ根本的な原因を取り除くために考えたのが空気清浄機の導入です。

幼少期に埃が室内に舞ったときに喘息の症状が出ていた経験からも、普段一番長く過ごす部屋の空気を清潔にするという考えに至るのは自然でしょう。

性能要求


掃除はある程度行き届かせていましたし、昔のように埃によって喘息が出ているとは考えにくいので、掃除では取り除けない外からやってくる何かが原因になっていると推測しました。

そこで、空気清浄機を選ぶ際に考えた基準は次です。
POINT!
  1. 小さな浮遊物(PM2.5レベル)を取り除ける
  2. 花粉にも対応
  3. ウイルスにも対応
  4. 手入れが簡単
  5. 加湿
  6. スマホとの連携
上から優先度の高い項目を並べています。

とりあえず一番重要なことは、喘息発作の原因となっている浮遊物を取り除くことで、折角購入するので、通年を通じて役に立つように花粉やウイルスといった時期的なものにも対応できるような空気清浄の機能面を重視しています。

空気清浄機の比較


空気清浄機には、フィルターによる空気清浄を行うものと、静電気の力で粉塵を集めるイオン式空気清浄機などがあります。

イオン式のものは手入れがかなり楽というメリットがありますが、フィルター式に比べて性能に問題があるものが多いようです。詳しくは以下URLなどを見てみてください。

イオンという名前で勘違いしてしまいそうですが、いわゆるプラズマクラスターや、ナノイーXといったような、フィルター式のものに付属している機能のことを言っているわけではありません。

そんなこんなで以下5つのメーカーのフィルター式空気清浄機まで候補を絞りました。あまりに安いものですと症状の悪化した喘息の症状を抑えるだけの効果が得られるのか不安だったため、各メーカーの手が届く範囲のハイグレードモデルで検討しました。

メーカーSHARPPanasonicDAIKINdysonBlueair
機種名KI-RX70F-VC70XUMCK70Zタワーファン TP03 WSダストマグネット 5240i
機種
商品リンク Amazon Amazon Amazon Amazon Amazon
価格帯4~5万4~5万4~5万2万~3万5~6万
フィルター
(初期設定)
静電HEPAフィルター
ダブル脱臭フィルター
静電HEPAフィルター
スーパーナノテク脱臭
TAFUフィルター
(静電HEPAフィルター)
脱臭フィルター
360度グラスHEPAフィルター
トリス緩衝液浸透活性炭フィルター
HEPASilent
フィルタ性能0.1~2.5µmの粒子を99%キャッチ
0.3µmの微小な粒子を99.97%
0.1〜2.5μmの粒子を99%キャッチ
0.3μmの粒子に対して
99.97%以上の粒子捕集率
0.1μm~2.5μmの粒子を99%除去
0.3μmの微小な粒子を99.97%除去
粒径0.1μm(100nm)以下の
超微小粒子状物質を99.95%除去
有害なガスも除去
0.1μmまでの
有害物質を99.97%除去
メーカー
おすすめポイント
プラズマクラスターNEXTナノイーXストリーマ放電(プラズマ放電)
アクティブプラズマイオン
360°グラスHEPAフィルターHEPASilentテクノロジー
DustMagnet
花粉
に関する記載
ウイルス
に関する記載
PM2.5
に関する記載
センサーホコリ/ニオイ/
湿度/温度/照度
ハウスダスト/ニオイ
湿度/温度
ホコリ/PM2.5/ニオイ
温度/湿度
ニオイ/ホコリ内蔵センサー?
ネットワーク接続×
整備頻度静電HEPAフィルター(10年)
ダブル脱臭フィルター(10年)
静電HEPA(10年)
スーパーナノテク脱臭(10年)
集塵フィルター(10年)
脱臭フィルター(任意)
年1回約6カ月~1年に一回
その他抗菌・防カビ・加湿フィルター
Ag⁺イオンカートリッジ
フュージョンフィルター(加湿)抗菌加湿フィルター
水雑菌抑制
加湿/除湿加湿加湿加湿××
適用床面積31畳(51m²)31畳(51㎡)31畳(51㎡)26畳20畳(33㎡)
消費電力(W)6.6~69W4.2~58W10~84W3W~56W7~42W
運転音(dB)20~51dB15~54dB18~54dB49.8dB30~50dB

空気清浄機に最も大切なフィルター性能は、左3つの国内メーカーと右2つの国外メーカーでは差があることが分かります。一般的により厳しい審査基準のある国外メーカーのものの方が、空気中の浮遊物を除去する能力は高いことが多いです。

一方、国内メーカーのものは、フィルター性能よりイオンの力を用いた清浄力を前面に押し出しており、空気清浄機としての機能のほかに加湿機能を備えていたり、ウイルスやPM2.5、花粉などへ焦点をあてた売り文句が多く、日本の住宅事情や生活に寄り添った機能を併せ持っている印象です。

適した選び方 / 考え方


主に以下3点に着目して、もう少し具体的に適したものを選んでいます。

① 国内メーカー?国外メーカー?


まず国内メーカーを選ぶのか、国外メーカーを選ぶのかという点ですが、私は国内メーカーのものを選びます。理由としては主に以下の3つがあります。
  • 手入れ頻度
  • 維持費
  • 機能の豊富さ
私は、1Kのアパートでロボット掃除機を導入するくらいには、習慣的なこまめな掃除や手入れを行うマメさを持ち合わせていない人間です。日々の積み重ねから、どれだけ甘く見積もっても自分がずぼらだということはよくわかっています。

空気を吸って、綺麗な空気を吐き出すという機能を持っている特性上、空気清浄機に部屋の汚れが集まるというのは当然です。ですので、ある程度の期間でこまめな手入れを行わなければいけません。

上の表の整備頻度を見ていただくと、国内メーカーのものはフィルター交換については10年に一度といったようにかなりの耐久性があることがわかります。一方、集塵性能の高い海外メーカーのものはその超微細な浮遊物までキャッチするフィルターの特性上、フィルターなどをかなりの頻度で交換しなければ効果が持続しません

もちろん、交換頻度が高いということはそれなりの費用も毎回発生するので維持費も高くなってきます

空気を綺麗にするはずの空気清浄機ですが、私のような人間が手入れをさぼって、菌やカビが繁殖して逆効果となるのが一番恐ろしいです。自己評価のしっかりしている私は、国内メーカー一択でした。


② 空間洗浄機能(イオン)


マイナスイオンなど、なんとなく良いイメージのあるイオンという言葉ですが、シズル感のよい表現として国内メーカーのものでは、大々的に取り上げられている風潮があります。

そのイオンの効果を書いてある近くに必ずといっていいほど隅の方に小さく書かれているものとして、「※実使用空間での実証試験ではありません。」といった文言が添えてあることがわかります。

あえてここで強調して書きましたが、"OHラジカル"いわゆるイオンの効果のほどは実使用空間では眉唾物、、は言い過ぎかもしれませんが、ほんとに効いてる?という疑問はついて回るようです。

非常に高い酸化力を持つOHラジカルにより、空気中のウイルスや菌を酸化することで無力化するというような効果が期待できるそうなのですが、その高い酸化力のため、発生させても発生した瞬間酸化してしまい部屋に撒くような機能では意味ないのでは?というのが風説としてあります。

我らがWikipediaにも以下のような記述があります。
いわゆる活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強い。糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。しかし、その反応性の高さゆえ通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅する。(中略)OHラジカルは、パナソニック、ダイキン、シャープなど数社が各種空気清浄機などにおいて有害物質除去に働いていると主張しており[1][2][3][4]、効果が一部認められたような検証動画もある[5]。対してOHラジカルには効果が無く、同時に発生するオゾンによる効果であるという説もあり[6]、またそのオゾンの濃度についてJIS規格(規格番号不明)の基準値を超えているとして安全性を疑問視する声もある[7]。
参考:Wikipedia"ヒドロキシルラジカル"

ですが、イオン自体に狭い空間内でその効果があることは、実証されているので間違いありません。この点も少し意識すると、今まで見えていた情報も少し捉え方が変わってくるのではないでしょうか?

③ 適用床面積


空気清浄機を選ぶ際に重要な要素として、適用床面積があります。

素早く効率的に効果を得たいのであれば、2~3倍の適用面積のものを選ぶ方がよいらしいです。私の場合は、6~10畳程度の部屋に置くことを想定して、大き目ではありますが、上のような30畳程度のものを選びました。

推奨床面積適用床面積を別に記載しているメーカーも多いので、参考になるかもしれません。


最終的に購入を決めた"MCK70Z"レビュー


最終的にネットワークに接続できないという点と、他の2社に比べて少し割高という点でSHARPの「KI-RX70」とDAIKINの「MCK70Z」に選択肢を絞りました。

その他の機能で選ぶ際に、最も大切なフィルター機能では各メーカーに差異は見つかりません。そこで、国内メーカーがおすすめポイントとして挙げているイオンの力を使った清浄能力の中でも効果のより期待できるものを選ぶことにしました。

外部に放出して空気清浄を行う"アクティブプラズマイオン"だけではなく、内部分解方式である”ストリーマ”と言われているイオンによる有害物質の不活化方式に多少効果のありそうな説得力を感じて、最終的にはDAIKINのMCK70Zを選びました。


<外観>

写真の光の加減で光沢があるように見えますが、実物はもう少しマットな質感です。思っていたより背は高かったのですが、写真のように水を補充する際など、腰を屈めず手入れがしやすい点を考えると良かった点と言えます。

横幅が細身なので、部屋の中で物理的にも見た目的にも邪魔しにくいので気に入りました。


<ネットワーク連携>

帰宅時にスマホから起動しておきたいので、個人的にはネットワーク連携可能な点は外せません。動作を行う予定をスケジュールすることが可能な機能などもあります。
内蔵されているセンサーによっていつどんなものに反応があったかの記録を確認することもできます。これを見ていると結局、PM2.5に異常に反応がある気がするので、これが悪かったのかなと思ったりしています。


<動作音 / 明かり>

寝室にも置いていることが多いので、音と明かりについても言及しておきたいと思います。

常に節電モードで起動していますが、センサーに反応があって動作している時以外はほとんど音がしません。寝室で枕元に置いていても睡眠が妨げられることはありませんでした。

上のディスプレイに表示される湿度やセンサーなどの表記は、真っ暗な部屋では少し明るいですが、動作させたまま表示を消すことができたので、気になることはありません。


酸っぱいニオイが取れないと言ったようなレビューなども見かけて心配していましたが、私は別にそんなことはありませんでした。



喘息が部屋の壁など、物件の特性としてアレルギーに反応するものであれば、最悪引っ越ししなければいけなかったですが、空気清浄機の導入で直すことができて助かりました。

空気清浄機なんて気休めだと考えていたので、今まで必要性を一切感じたことはなかったですが、朝の情報番組などでやけに取り上げられる理由が上京してから初めて分かったような気がします。

もはや、家にいる時には常に稼働している生命維持装置です。

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